『はじめてのGTD ストレスフリーの整理術』を読んだんですが敷居高くないですか。

メモもかねて、こんな風に咀嚼しましたよ、ということを書きます。
仕事上のタスクをnowでyoungなウェブサービスで管理するのははばかられるので、Outlookならあるからこれでうまく管理できないかなーとは思っているんですけどね。。
プライベートではDoit.imを使っていますよ。

※本文は270pくらいですが、すぐに読むのがつらくなって大量に読み飛ばしたので、以下のメモはあまり信用しないでくださいね。。

GTDの二本柱

  1. やるべきことをすべて把握
  2. 降りかかる仕事への対処

ゾーンに入るということ

本文中ではトップアスリートたちがよく使う言葉として紹介されている。黒子のバスケの造語じゃなかったのか。。
やっぱりスポーツや武道の世界の人たちから学ぶことって多いんですね。彼らの自著がよく売れるのは、そういうことを分っている層が買うからなんでしょうね。

  • ゾーンに入って作業するのが最も効率的
  • やりかけとかやり残しとか未着手とかいった「やるべきこと」が頭に残り続けると、ストレスになってゾーンに入るのを妨げる

「やるべきこと」について

そのゴールは一体何なのか、どうすればゴールできるのか。知的労働は学校のお勉強のように答えのあるものではない。ただ選択肢があるばかりであり、リスクを取ってそれを選ばなければならない。

無理難題のオンパレードなTODOリストを管理しても栓ない。管理すべきは、ゴールするために選択された行動である。

行動の選択は、やるべきことを思いついてからすぐさまにはやるべきでない。おそらく誤った優先順位付けをするハメになる。じっくり考慮すべき。

やるべきことは全て頭の外で管理すべきである。心には締め切りなどという概念は存在しない。頭の中でやるべきことを管理している限り、ふとした時にそれらを思い出しては心を悩ませることになり、リラックスからどんどん遠ざかっていく。

GTDの5ステップ

気になることを1カ所に収集する

アナログでもデジタルでも、どんな道具を使ってもいいからとにかく気になることを1カ所に収集する。どの道具は肌身離さず持ち歩けるのがよい。
このような道具をinboxと呼び、inboxは処理によって定期的に空にすべき。

これはもう携帯やスマホの出番だと思います。防水スマホなら風呂に持って行けるというのがすばらしいですね。
私のスマホは防水じゃないので、風呂場で思いついたことをよく忘れ去って悔しい思いをします。。

inboxを処理する

処理結果を整理する

処理+整理を表したのが、GTDの説明でよく出てくるあのワークフロー。
ウェブサービスを利用してGTDを実践しようとすると、そのサービスでワークフローをすべて実行しなければいけないように錯覚するが、実際には例えばいつかやるリストだけGmailのTODOリストを使ったりしてもよい。

  1. これって一体何なの?どういうことなの?具体的には何?
  2. 何かやる必要あるんだっけ?
  3. ない。不要。もはや無意味。
    →ゴミ箱
  4. 今やらなくてもいいか。。そのうちあとでいつかやる。やらないかもな。。
    →いつかやるリスト
    →リマインダー
  5. あとあと必要になる情報かもね
    →資料
  6. それって1手で解決する?
  7. ちょっと複雑・抽象的だから複数の行動が必要だな
    →プロジェクトリスト
  8. 2分でやれる?
  9. すぐやる
  10. 他人にふれる?
  11. 自分でやらなくてもいいなこれ
    →連絡待ちリスト
  12. 特定の日じゃないとできない?
  13. 今は出来ない。アノ日アノ時間でないと開始できない。
    →カレンダー
  14. 実行する機会ができたらやっちゃうぜ!
    →次の行動リスト

レビューする

週次レビューとか何とか言っているやつ。棚卸し。

実行する

処理して整理してレビューまでしているんだからアタマスッキリゾーンだね!

プロジェクトをよりよく消化する

  1. 目的と価値観を明確にし
  2. 結果をイメージし
  3. ブレストし
  4. 整理し
  5. 行動を判断する

行き詰まったり迷ったりやる気がなくなったりしたら、このナチュラル・プランニングのステップを遡ってやり直したりしてみる。

実践

やろうと決めたことを忘れずにやる仕組みを作るのが大事。そのための多様な小技を使うのも良い。

簡単にファイルを追加できる環境・道具を使うのが重要。椅子から立たずに全てやりくりできるのがよい。追加に少しでも手間がかかるようではそのうち怠けるようになる。
一方でファイルが溜まりすぎるのもストレスになるので、意識的にいつかやるリストに追いやるとか棚卸しするとかする必要がある。

GTDを始める場合、まずは収集を徹底的にやらなければならない。邪魔の入らない時間を数時間とって集中して行う。そうしなければ処理と整理に集中できない。

身の回りの物理的なもの全てに着目することから始める。それらのものは望ましい状態なのか?行動を起こしたいのか?
ただし以下については無視しても良い。

  • 日用品、備品
  • 資料
  • 装飾品
  • 設備

次に、頭の中にあることを収集する。収集から漏らすくらいならやり過ぎるくらいの方がよい。
済んでいないことを思い出すにはトリガーリストが役に立つ。*1

処理は、下手な順位付けなどせず上から順番に行う。恣意的な順序で処理すると、いつまでも処理されずにinboxに残り続けるものがでてきてしまう。

カレンダーは聖域。絶対その日その時間でないとダメというもの以外はカレンダーに入れるべきではない。入れてもどうせズレてストレスになる。

次の行動リストは状況別に分類すると効率的になるだろう。例:電話/パソコン/買い物・雑用/会社/自宅/協議事項/読む・評価

後で判断するものとしていつかやるリストに入れたものは放置しない。定期的に棚卸ししなければいつまでも放置される。

時間管理的な従来の手法とは違い、それほど重要でないことについても目的を明確にしてレビューの対象とする。これによって精神衛生を保てる。

感想

敷居が高い

GTDの実践は正直この本を読んだだけでは無理でしょう。割と具体的なことまで書いてありますが、意識しなければならないことが多すぎて「GTDを把握したぞ。よしじゃあ始めるか!」ではたぶん実践できませんねこれ。読んでいるとだんだんダレてくるのもそのせいかと。。
それこそアレン氏の指導を受けるか、もしくはGTD実践者の実践スタイルを動画で見るかなどしてもっと実際的な実践を見て体験しなければ、自分でうまく実践するのは難しいのではないでしょうかね。
そういう意味で、敷居が高いと思いました。

というか、一般ピーポーではどだい実践できないような気がしてきました。これをこれからの人生ずっとやるのかよ、と。真に忙しい人や、タスク管理それ自体が大好きな人とかでないと続かないのでは。
単に日常生活をよりストレスフリーに送りたいだけの場合、肩の力を抜いて読み飛ばすべきだと思いました。

この感想、読みながら書いているのですが、2章から先はかなり読み飛ばしました。3章なんかほとんど読んでいません。。

リマインダーの考え方が独特

飛ばし読みしたからだと思いますが、途中でリマインダーという単語について行けなくなります。
本書中では、リマインダーとは要するに「何をやるべきなのかがパッと見たらわかるもの」にすぎず、あるタイミングでアラートを挙げてくれるような類のものを指していません。単純に、積み上げたタスクたちのことを言っていたり、積んである雑誌のことを言っていたりするだけです。なじみのある意味でのリマインダーはおそらくカレンダーの方に意味が統合されたと考えるべきなのでしょう。
たぶん読み飛ばしてしまったどこかのページに書いてあったんでしょうね。

ストレスフリーの捉え方に共感

仕事術の類の本は初めて読みましたが、おそらく普通の本ではストレスを語る際、タスク管理の方法それ自体へのストレスを語ろうとするのではないでしょうかね。「ああまたあれをやり忘れた。どうすりゃいいんだ。イライラ!」「こうすればいいんだよ!」みたいな。勝手にそんなイメージを持っています。
本書で繰り返されるのは、「なんだかやらなきゃいけないことてんこ盛りだな、もやもやイライラ!」「じゃあ一旦全部書き出せばいいじゃん」とすることで精神衛生を保ち、心を惑わすものを排除して集中して仕事に取りかかれる環境を作ろう、ということだと思います。大事なのは次に何をやるかを曖昧なままにしないことで、曖昧さを残せばストレスになる、というようなことだと思います。
何だか常にもやもやしている私にはぐっと来ました。

*1:トリガーリストの例:GTDに役立つトリガーリスト - ITmedia Biz.ID
本書p120-124にもトリガーリストがある。